地拍子 本地2

地拍子を理解する実際的なメリットは、平ノリの構造を把握できる事にあります。

(厳密には大ノリ、中ノリと言った拍子に合う謡いは一通り把握できます。小哥拍子、渡拍子も把握できます。)

地拍子を勉強すれば色んな曲を理解できるので、まずは最も単純な本地を理解する事から始めます。

先日の動画では、一通りの打ち方を示しましたが、本地を打てると標準的な七五調の謡いを打てるようになります。

以下の動画をご覧ください。

一応の字幕をつけているので、参考にして頂ければと思います。

実は、平ノリの七五調は基本的に本地寸法に当てはまります。

七五調は、上の句7文字、下の句5文字という意味です。表にすると下記の通りとなります。

表2. 本地と七五調の対応

左手(○●) 右手(△▲)
1
2
3
4
5
6
7
8

 

上の句7文字、下の句5文字の謡いを繰り返すと動画の様に「いーろはにーほへとーちりぬるを。いーろはにーほへとーちりぬるを。…」となります。

例えば熊野(湯谷)の道行では、「かーわらおーもてをーすぎゆけば。いーそぐこーころのーほどもなく。くーるまおーおじやーろくはらの。」の様になります。

節が付いても付かなくても、何文字目に何拍に対応しているのか、という対応関係は一切影響を受けません。(地拍子構造に影響を与える節もあります。。。いずれ解説します。)

一気に説明するのは難しいので、今回の動画を何度かに分けて解説したいと思います。

また宝生流、喜多流の方にとっては、違和感のある動画かも知れません。続編で解説いたします。

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