雲雀山

 8月末にドイツでの能楽ワークショップがあり、日々稽古中です。
 ワークショップで雲雀山の舞囃子が出るのですが、この曲は地拍子的に面白い曲です。
 ヤアの間本地の5文字の定型パターン(渡拍子に多い)が頻出したり、クセの「思へ桜色に」「かくてぞ花に愛で」などは流儀によって間が違ったり、本地ではなく片地だったりとバリエーションがあります。

 「どの文句を上の句とみなすか」、「引音を長くしたくない」という問題が原因なのですが、こういった問題は様々な曲で散見されます。作者のセンスが問われるところです。地拍子に精通すると、謡曲作者の思考を読み解くような感覚を覚えることがあり、解釈の深みが増します。

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