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ヤヲの間を理解する:2平ノリの議論

間の解説は拍数の議論から始めるのが一般的ですが 敢えて文字数の議論から導入します

表.12に乙形式(仮称)の本間とヤヲの間を掲げます

上の句の文字数に着目すると ヤヲの間の列では4文字(にほへと)になっているのが分かります

本間ヤヲの間左手(○●)右手(△▲)
    
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表.12 地拍子 乙 ヤヲの間

 乙形式の場合のヤヲの間は 甲形式と同様の謡い方で「に」をモチます

 表.12の様に 平ノリの場合 本地は第2拍半間から謡い出すと上の句が自動的に4文字になります

 第2拍半間から謡い出すことを ヤヲの間で謡い出すと言います

 引き音の立場から言えば 字句を第2拍半間から謡い出せるように引き音を調整することを ヤヲの間まで引くと言います

 ヤヲの間まで引くとは 言い換えると 引き音を第1拍半間まで引くということです

 これは表.12を見れば明らかです

 ヤヲの間では句読点が第2拍にあるため 逆算するとその半拍前の第1拍半間まで前句を引くべきことが分かります

(ヤヲの間は第2拍半間から謡い出し→ということは句読点は半拍前の第2拍にあるはず→ということは前句は半拍前の第1拍半間で終わるはず)

 技術的な便利の観点から言えば 拍との対応を抑えることが重要です
 拍との対応関係は平ノリ大ノリ等を問わず通用しますし トリ地 片地などでも通用します

 (この例に当たらないこともありますが それは例外として認識すればよいです)

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