和歌いろいろ2

平ノリの登場により、本地12文字を7文字5文字に分ける技術が生じました。

本地8拍を4拍づつに分割し、上の句7文字を4拍で、下の句5文字も4拍で処理する訳ですが、同じ4拍分でも文字数は非対称なのが特徴です。

ここで、4拍で7文字を処理する技術は、簡単にトリに移管できます、トリはもともと4拍分しかないためです。

トリに移管する際は、本地から下の句5文字分の4拍を省いた形になると考えます。つまり上の句しかない訳ですから、これを「上の句形式のトリ」と呼んでおります。

これは講学上、一般に用いられている呼称ですので、地拍子の教本にも出て来ます。

上の句形式のトリは本間であれば7文字、ヤの間であれば6文字(珍しいです)、ヤアの間であれば5文字、、、という風に本地の上の句の文字数とリンクしています。

この上の句のトリを和歌に応用してみます。

以前の議論では五七五七七の内、初めの「五」「七五」までは攻略できましたが、残りの七七が厄介なのでした、七五調の本間本地を適用すると2文字溢れてしまうからです。

この七七に対して、先ほどの上の句形式のトリを適用することを考えると、一つ目の七を簡単に処理できます。

続いて最後に残った七を、再び上の句形式のトリ、あるいは本地本間の上の句で処理すれば上手く行きそうです。

つまり「七(上の句形式の本間のトリ)」「七(上の句形式の本間のトリ)」とするか、「七(上の句形式の本間のトリ)」「七五(本地本間)」とするのです。

後者は本地の上の句7文字を和歌に充てて、下の句5文字は「と書きたり」云々の好きな5文字を続けるテクニックです。

意外に簡単に和歌を詠めてめでたし、と言いたいのですがここでクリティカルな問題が発生します。。。続く

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