ゆく年くる年(今さら)

明けましておめでとうございます。
本年も宜しくお願い申し上げます。

年明けは毎年、八坂神社の翁を観に行く習慣でしたが、今年は所用あり断念。一方で、年末は恒例の謡納めに参加致しました。

京大宝生会では年内最後の稽古日に謡納めをします、現役が1年間に習った合宿曲の総復習が目的です。今年は春合宿で竹生島、清経、藤、松虫、鞍馬天狗を、夏合宿で竹生島、芦刈、杜若、小鍛冶、紅葉狩を稽古したので、鶴亀を加えて十曲を謡いました。

謡納めの役と地頭はくじ引きなので、下回生が地頭を勤めることもあります。予め浚っていないと色々とハプニングが発生するのは、風物詩ですね。

私も、恒例の無本で臨んでみました。なじみのない曲は芦刈くらいだったので、覚える段階では、さほど苦労はしませんでした。。が、当日謡ってみると松虫で3回ほど絶句してしまい、地頭に迷惑をかけてしまいました。一番の原因は稽古不足なのですが、考察すると、似たような文句(松、虫、友、音、)が多いことと、私の苦手な長いロンギがあるからかなと思います。

そして個人的に毎年苦労するのが、講評です。講評というのは、舞台を一番終えた後に、先生や先輩が、ただ今の舞台の出来に関してあれこれとアドバイスをすることを指します。

曲に対する理解度と経験値が要求されるのは勿論、役や地謡が間違えた箇所なども正確に指摘する必要があります。ところで役謡の講評をするということは、地謡だけでなく、役謡も無本で謡える状態にする必要があるということで、これがなかなかプレッシャーなのです。

今回は澤田先生が体調不良で参加されなかったこともあり、全曲講評しましたので、割と大変でした。。澤田先生は勿論全曲無本で講評されますので、プロが積み上げてきた稽古量は恐ろしいと感じます。

その他、個人的な笛の吹き納めとして、今年吹いた曲、序之舞、早笛、鞨鼓、楽などなどを一通り浚いました。

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