日課

GW某日、5年ぶりに会う友人と、兵庫県立美術館の河鍋暁斎特別展に行きました。2年前に京都駅で開催されていた河鍋暁斎展は見に行けなかったため、良いタイミングでした。


河鍋暁斎を初めて知ったのは、私が中学生の頃に放映していた深夜アニメ「地獄少女」のオープニングです。オープニングの序盤に暁斎の地獄絵図が使われています。爾来、暁斎は怖い絵を描く人というイメージを持ち続けていました。


ところが、実際に展示を拝見して、その印象は覆りました。鮮やかな観音図や、迫力のある行燈絵、滑稽な漫画絵など、ジャンルを問わない作品の数々、実は多彩な技術とセンスを持っていたようです。中でも、観音図は日課観音といって、晩年の暁斎は毎日、観音の御姿を描き続けたそうです。毎日続けていた絵日記も同時に公開されていました。


どうやら多彩な才能は、毎日筆を執るという努力に支えられていたようです。能の稽古を反省すると、毎日稽古はできていません。私も日課稽古に努めなければ、と令和の抱負を抱いたのでした。

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