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ノート

  • 2017年2月7日

橋弁慶の謎

   今日は橋弁慶の謎を一つ紹介します。    橋弁慶の後場で、子方が登場して早々に「母の仰せの重ければ」とかき口説きますが、一体母の仰せとは何なのか、宝生流の謡本では不明です。 しかし観世流橋弁慶の小書「笛之巻」に、その答えがあります。この小書では常の前場が全く違うものになります。掻い摘むと以下のあらすじとなります。    鞍馬寺で学問に励んでいるはずの牛若は、五条の橋の上で夜な夜な人斬りを働き […]

  • 2016年7月29日

雲雀山

 8月末にドイツでの能楽ワークショップがあり、日々稽古中です。  ワークショップで雲雀山の舞囃子が出るのですが、この曲は地拍子的に面白い曲です。  ヤアの間本地の5文字の定型パターン(渡拍子に多い)が頻出したり、クセの「思へ桜色に」「かくてぞ花に愛で」などは流儀によって間が違ったり、本地ではなく片地だったりとバリエーションがあります。  「どの文句を上の句とみなすか」、「引音を長くしたくない」とい […]

  • 2016年6月5日

土蜘のこと

 初心者向けの曲である土蜘は、誰もが謡ったことのある曲だと思います、私も大学時代には後輩に何度も稽古をつけた思い出深い曲です。  あらすじも構成も平易な曲で、理解に苦しむ箇所は稀ですが、わかりづらい言葉もあるので、少し解説してみます。  典薬の頭  医薬の事を司る役所の長官。小蝶は厚生労働省の官僚的な人物?(笑)  ご機嫌を以って  ご気分の良い時を見計らって。  色を尽くして  色々と治療の手を […]

  • 2016年5月21日

謡いを覚えるのにどれくらい稽古を重ねれば良いか。

 教授嘱託に相応しい芸を目指して、学生時代に習った仕舞や謡を日夜復習しております(^O^)/  仕舞は身体が覚えている事が多く、何度か復習すれば思い出せる事が多いですが、謡は思い出せない事が多いですね。かつて必死に覚えたはずなのに勿体ないですね(ノ∀`)  皆さんは曲を覚えるのにどれくらいの時間がかかるでしょうか。私の場合は大抵、一ヶ月あれば謡本一冊は暗唱できるようになりますが、集中的に稽古をすれ […]

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